日本史の論述の勉強法まとめ!重要なのは「国語力」

現在の受験市場では、選択問題を解けるだけの人間、一問一答ができるだけの人間は生きていけません。センター試験改革でも行われたように、思考力がある人間を入試で選別しようという取り組みがどんどん行われてきています。
そして日本史において思考力を問う問題は、「論述問題」です。しかし、論述問題は勉強しにくいのも事実。論述問題を解けるようにするための勉強方法をまとめました。
相当細かくたくさんのことを書いているので、長くなってしまいましたがお付き合いください。後悔させません。
1.重要なのは国語力

「国語力」が大事。これを覚えて帰ってください。
日本史の論述で明暗を分けるのは国語力と言っても過言ではありません。
のちにも述べますが、知識は大前提です。さらに知識の勉強は暗記をすれば誰でもできます。
しかし、論述問題は知識だけでは解けません。知識だけでなく、その知識を活用する論述力が問われています。
知識を暗記に止まらせるのではなく、活用できるようにしなくてはいけない、ということです。
論述力を決定づけるのが国語力です。国語力は幅広すぎるので、もっと言えば要約力です。なぜ要約する能力が重要なのでしょうか。
a .文字数が足りないから
ほとんどの場合、論述問題の文字数は少なめに設定されています。
なぜなら公正な採点をしなければいけないからです。
ある論述問題に対しての答えはおそらく無限にあります。そこで文字数を制限することで、受験生が考えうる答案も絞り込むわけです。
「鎌倉時代の封建制度について50文字で述べよ。」
「鎌倉時代の封建制度について300文字で述べよ。」
50文字の場合はある程度答案が絞られますね。一方で300文字だとあれもこれも書けるとなってしまいます。
文字数はこんな回答を望んでますよ、という試験官のメッセージです。だから回答も絞らなければいけないんです。
関係あるならなんでも書いていいよっていうわけではありません。
決められた文字数の中に書きたいことを収める。この作業に国語力が重要となります。
b.論理的に正しい文章を書かなくてはいけないから。
〇〇だから〇〇。このような文章を書くときは気をつけなくてはいけません。
自分の中では自明だと思っていても、その文章を見る人には伝わっていないということが往々にしてあります。
例えば、「プールに行く人が多いとアイスクリームがよく売れます。」一見正しそうなこの文章、実は因果関係がないかもしれません。
「プールに行く人が多いのは夏なのでアイスクリームもよく売れます。」後者の文章は正しいですね。
このように、客観的に正しい文章を書ける能力、それが国語力です。
国語力が重要な理由はわかっていただけたと思います。しかし、国語力を身につけるのは簡単ではありません。
特に自力では難しいです。自分が書いた文章を別の人に添削してもらう、という作業が必要になります。
「なるほど、そう書けばいいのか!」という繰り返しによって国語力は上がっていきます。
そのため先生などに積極的に添削してもらってください。
同じ問題を繰り返し何度も何度も解いてこの書き方だとどうか、この考え方で合っているのか。
確認しに行ってください。もしもそのようなことができる先生がいなければリモジュクがお手伝いします。
詳細は最後に書いてありますので、ぜひ最後まで読み進めてください!
2.知識は大前提

知識は大前提です。
いくら国語力が高くてももちろん知識がなくては論述は解けません。
知識のレベルは志望する大学によって違いますので、自分のいきたい大学ではどれだけの知識が必要なのかを確認してください。
知識に関して気をつけて欲しいのが、ただの暗記した単語は使えない、ということです。
その単語の背景であったり、本質的な意味をしっかりと理解して初めて知識が身についたと言います。
理想的なのは、単語の意味やその人物がどんな人間なのか、ということを人に説明できる、ということです。
他人に説明する、自分で教科書などを見ずに言ってみる、などによって使える知識を身につけるようにしてください。
受験では短答の問題もある、という方は、短答のためだけに必要な細かい知識と、論述でも必要になるような重要な知識を分けて覚えると効率が上がります。
3.時代の背景をしれ。
またまためちゃくちゃ大事です。
「時代の背景を知る。」なぜ重要かというと、時代背景に関して覚えることは全年代を通じてそんなに多くないからです。
例えば、この時期は飢饉に悩まされていた、火災による被害を受けていた、インフレだったなどです。
これらを知っておけば、答えがすぐにはわからない問題でも、この時代はこうゆうことが起きていたから、、、などと考察することができます。
つまり、わからない問題でも糸口が見つけられる能力が身につきます。
そして、時代背景は論述の書き出しで”超”使えます。
「江戸時代になると、貨幣経済が浸透したため〜」問題によってはこの一文を知っているかどうか、書けるかどうかが合否を分けます。それほど大事です。
それぞれの年代はどのような時代背景なのか、を知っておけば知識のインプットもしやすくなるので一石二鳥です。
4.教科書を活用しろ。
みなさんご存知、山川の日本史の教科書。
ほとんどの人は持っているのではないでしょうか。持ってない人は今すぐ購入してください。今すぐです!下にリンク貼っておきます。
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なぜ教科書を活用するべきなのか。
それは、時代の流れを把握するためです。
教科書には細かい知識はほとんど載っていません。
しかし、それぞれの時代を流れるように記述してくれています。
考えてみてください。平成から令和に変わってみなさん変化を感じますか?ほとんど感じませんよね。
なのにほとんどの参考書や授業ではあたかも時代が大きく変わったかのような説明をします。
例えば、鎌倉時代から戦国時代への変化をあげましょう。
授業ではあたかも劇的な変化がおきた、という説明をされるのではないでしょうか。
しかし、実際は変化は時を経てゆっくり起きていくものです。
変化の結果だけを知っても意味がないのです。
変化の過程を知らなければ、論述、ましてや短答の問題も解けません。
その過程をわかりやすく記述してくれているのが、山川の日本史の教科書です。この時代ってどんな時代だっけ?の質問に答えてくれます。思いっきり活用してください。
5.良問を解いて学習に繋げろ。
論述問題はアウトプットの練習だけでなく、インプットにもとても役に立ちます。
問題を解いて初めて知識を得ることもあれば、つながりを初めて理解できることもあります。
良問は、偉い人たちが熟考したものです。知っておくべき知識や持っていた方がいい知識を的確に教えてくれます。
そんな良問揃いなのが東京大学の入試問題です。難易度は高めなので、教科書がわりに解いてみると、様々な発見があるはずです。
また、論理思考力を高めてくれる問題もたくさんあるので解いてみることをおすすめします!
東京大学の問題だけでなく、名古屋大学や京都大学の問題も良問揃いです。志望校だけでなく、幅広くインプットの場を設けましょう!
6.志望校の過去問は、目をつむってもできるようにしろ!

よっぽどのことがない限り試験傾向は変わりません。
また、問題の聞き方が変わったとしても、受験生に求めるものはほとんど変わりません。
特に論述問題では。ですので、過去問が一番の道しるべとなります。
「こんな問題を解けるようになればいいのか。」「こうゆう答え方をすればいいのか。」など得られるものは大げさではなく無限です。
これらの問題は、完璧に解けるようになるまで何度も繰り返し解いてください。そして添削してもらいましょう。
何度も解いていくうちに模範解答に近い解答を書けるようになっているはずです。
模範解答と同じテクニックを使えるようになると、他の問題でも模範解答のような論述を不思議と書くことができるようになっています。
そのレベルまでいけば、あとは知識を深めるだけです。模範解答が書けるようになるまで、何度も繰り返し過去問は解くようにしてください。
有名なエビングハウスの忘却曲線にもあるように、反復することで知識は身につきます。
せっかく解いた問題をそのままにしておくのはもったいない!マスターするまで反復してとくようにしましょう!
7.添削は必須!
ここまでは一人でも意識できるようなテクニックを書いてきました。それらはすぐにでも実践してください。
どれも大切なテクニックです。しかし、実際は論述問題を本当に解けるようにするためには添削は必須です。
論述のような自分で書いた文章は他の人でなければ気づかない間違いが腐る程あります。
本当に腐る程です。
しかし悲しいことにそれらは指摘してもらわなければわからないのです。
添削してもらって、自分の文章のどこがいけないのかを把握することではじめて次回から間違いを踏まえた取り組み方が実戦できます。
解説を読むだけでは圧倒的に足りません。添削なしで論述力をあげるのにはめちゃくちゃ時間がかかります。
何度も繰り返しますが、自分では気づかない間違いがたくさんあるからです。
あなたの身の回りには添削をしてくれる先生がいますか?どのくらの頻度でしてくれるでしょうか。
実際は、論述問題一問ごとに添削してもらうことが望ましいです。もしもいれば恵まれていると思って是非とも先生を活用してください!
いない方は、自力で頑張りましょう、、、なんてことは言いません!
リモジュクが添削だけでなく、他の科目とのバランスを考えたペース配分、そして質問、悩み相談まで、一緒に受験を戦い抜くコーチをご紹介します。自分に合わせたプランで是非活用してみてください。
日本史を受験の武器にしたい人
日本史の勉強は後回しにされがちですが、実際には後回しにするべき人と今すぐに取り掛からなければいけないとがいます。
また、過去問を解き始める適切な時期も人それぞれで大きく違います。
しかし、それぞれに合わせた対策を行えば必ず日本史を武器にできます。
自分がどれだけの日本史の勉強量が必要なのか、また過去問をいつから解き始めたらいいかわからない人は、リモジュクで無料相談を行なっているのでぜひ利用してください!
日本史の論述の独学は禁物です。
二次試験で日本史の論述が出る人は絶対に読み進めてください。
論述に関しては独学は”絶対に禁物”です。
論述を解いてみて模範解答を読むだけでは論述に必要な力は身につきません。
自分の頭の中にあることを採点官に伝わるように記述する力が論述で求められるものです。
この力は添削をしてもらうことで初めて身につきます。だから論述が解けるようになるには、解いた論述問題を全て添削してもらうくらいがちょうどいいです。
添削してくれる信頼できる先生がいるならぜひ活用してください。もしもいない場合は、リモジュクコーチで論述添削を行なっています!
リモジュクでは論述添削を徹底研究し、論述力が周りよりも圧倒的に身につく教え方が確立されています。
絶対に志望校に合格したい人はぜひ一度お話させてください!
高校1年生・高校2年生の人
受験のための日本史の対策を始めている人はまだ少ないと思います。
しかし、一年生、二年生の時期に勉強を始めておくことには大きなメリットがあります。
それは、高校三年生での過去問の演習効率が圧倒的に高くなるということです。
高校三年生に慌てて通史を最初から復習し直す人がたくさんいますが、他の科目との兼ね合いもあり、意外と日本史の勉強時間を確保するのは難しいです。
高校三年生の夏には万全な状態で過去問に挑めるようにする、そのために重要な時期が高校一・二年の時期です。
高校三年生の人
高3の夏まで
高校三年生の夏は日本史でも超重要です。
なぜなら、実戦形式の過去問演習を始める時期だからです。
少なくともその時までには通史を終わらせておく必要があります。
そしてさらに進んで勉強を行いたい人は、夏までに演習を始めておくといいでしょう。
高3の夏から共通テストまで
高3の夏からはひたすら過去問演習を行いましょう。
質の高い過去問演習を行えていれば、論述でも共通テストの対策にもなります。
そして、共通テストの直前期1ヶ月前から共通テストの対策を重点的に行いましょう。
センター試験の過去問や模試の演習など、実戦練習を行うことが重要です。
共通テストから本試験まで
本試験まではひたすら過去問演習を行なってください。
共通テストが終わってからの1ヶ月は日本史が一番伸びる時期です。
本来であれば絶対に添削を含む演習が高3の始めから必要ですが、少なくともこの時期にはつきっきりで見てくれる先生を見つけましょう。
